海外ETF 外国税額控除の憂鬱
私はSBI証券で海外ETFを保有しています。銘柄は経費率の低さで知られるヴァンガード社のVTとVWOですが、残念なことにこの2つは年に4回も分配金をだします。今回はこれにかかる税金と外国税額控除と乗り換えについて、悩んでみます。
海外ETFの分配金にかかる税金
その都度、米国と日本で税金が課されますので、かなり大きな費用になってしまいます。いわゆる二重課税です。税率は米国で約10%、日本で約20%(所得税15%、地方税5%)です。
日本の税金は外国の税金が引かれたあとの金額の20%が引かれるので、結局受け取れる配当金はファンドがだした配当金の72%まで減ってしまいます。
ふざけた制度ですが、そもそも分配せずにファンドの中で再投資してくれていればこの無駄は一切なくなるのに大変残念です。
外国税額控除で一部は戻るが…
救済措置として、海外ETFや外国株式で二重課税された税金は一部取り戻すことができます。それが確定申告時に記入する「外国税額控除」です。
2014年に年私が保有しているVTとVWOが出した分配金は93,000円、実際に受け取れた分配金は68,000円ぐらいです。単純計算でやはり73%ぐらいになっています。税金として引かれた25,000円のうち約9千円が米国での課税です。
これを確定申告すると一部還付を受けることができます。e-Taxの場合、下記のような画面で入力します。
しかし、外国税額控除は外国で課税された全額が戻るわけではなく、外国所得と国内所得の比で控除率が変わります。つまり外国所得の割合が多ければ多いほど戻ってくる額が多く、国内所得(給与など)が多ければ多いほど戻ってくる額は少なくなります。
私の今年の申告では、外国税額控除での還付金額は2000円程度でした。米国で1万円ぐらい税金とられてるのに2000円しか返ってこないとは、これまたふざけた話です。結局内外合わせて約26,000円は税金として召し上げられているわけで、実効税率は26%ということになります。ひどい。
いくらファンド自体の経費率が低くてもこんなところで費用が発生していては本末転倒です。ヴァンガード社にはファンド内で再投資するよう、改善を強く望みます。
国内ETFへの移行を検討中
ヴァンガード社の海外ETFは経費率 (Expense Ratio) の低いのが魅力ですが、このように分配金の課税によって結局のところ純資産を目減りさせるはめになっているのは大変残念です。
少なくとも我々個人側で二重課税されない国内ETF(上場MSCIコクサイ株やMAXIS 海外株式など)への移行を検討したほうがよさそうです。しかし、現在のところVWOはマイナスなので問題ありませんが、VTはかなりプラスになっているので売却益でまた課税されるので悩ましい問題です(苦笑)
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