Excelではじめる“ふく式家計簿” (1)
“ふく式家計簿”実践編として、だいたいどのパソコンでも入っているだろうMicrosoft Excelを使って、自分だけの家計簿を作ってみたいと思います。
複式簿記を使った家計簿、“ふく式家計簿”については“ふく式家計簿”のススメをご覧ください。
目次
つくりかた
Excelを開く
スタート画面やスタートメニューからExcelを開きましょう。ここではExcel 2013を使用しますが、2007や2010でもOKです。2003の方はさすがに古いので新しいものを購入されたほうがいいかもしれません。
タイトル行の入力
一行目の左から順番に 日付、内容、左、右、金額 と入力します。
シート名の変更
シート名を「記録帳」に変更します。Excel画面の下の方に「Sheet1」と書かれたシートがあるのでダブルクリックして編集します。
↓
保存
Ctrl+Sを押し、「ふく式家計簿.xlsx」など適当な名前をつけて保存します。
はい、完成です!お疲れ様でした!
え…?と思いましたか?思いましたよね(笑)
いや、あながち冗談でもなく、フォーマットとしてはこれで終わりです。あとは毎日ここに書いていくだけです。ふつうの家計簿とあんまり変わらないですね。
さっそく記録してみる
いくつかの例でどのように記録すればいいのかを見てみましょう。左と右がややこしいかもしれませんが、そのうち規則性がわかってくるので最初はパターンにあてはめて「そういうもんだ」ぐらいに考えて、記録していきましょう
コンビニでお菓子を買った
現金がでていくときは常に右に現金と書きます。左は出て行く先と思えばいいでしょう。ここでは嗜好品(コーヒーやお菓子など)としていますが、別にお菓子でもかまいません。最初に決めた名前を使いましょう。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | コンビニ | 嗜好品 | 現金 | 324 |
イオンで食料品を買い物した
これもお菓子と一緒です。家計における食品関係の項目は食料品でいいでしょう。家計からお金がでていくときは常に右側に現金や口座を記入します。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | イオン | 食料品 | 現金 | 5,678 |
A銀行の口座に給与が振り込まれた
給与などの家計に入ってきた「収入(所得)」系は左に受け取った口座など、右に所得の種類を書きます。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | 2月給与 | A銀行 | 給料 | 210,987 |
B銀行から電気代が引き落とされた
これも食料品などと同じで家計からお金がでていっているので右は現金や銀行口座、左に費用の種類です。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | 1月分電気代 | 電気 | B銀行 | 12,345 |
クレジットカードでテレビを買った
クレジットカードを使ったときは、左に費用の種類、右にカードの種類を書きます。クレジットカードの使用分は負債(借金)と考えます。借金したときは常に右に書きます。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | ヨドバシ テレビ | 家電 | Aカード | 56,789 |
C銀行に預金利息が入った
利息が入ったときは右に受取利息とし、左には銀行など受け取った口座を書きます。書かなくてもわかるものは無理に内容を書かなくてもかまいません。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | B銀行 | 受取利息 | 12 |
A銀行から2万円をATMで引き出し、手数料が100円かかった
A銀行からお金を引き出したということはA銀行が減って現金が増えているので、左を現金に右に銀行名を書きます。手数料がかかったときもA銀行のお金が減っているので左に手数料、右に銀行名を書きます。
日付 | 内容 | 左 | 右 | 金額 |
---|---|---|---|---|
20xx/xx/xx | 現金 | A銀行 | 20,000 | |
20xx/xx/xx | 手数料 | A銀行 | 100 |
家計簿は継続がいのち
基本的には毎日こんな感じで記録していくだけです。ただどんな家計簿もつけなければ話になりません。数日まとめてでもいいですが、こまめに「すべてのお金の出入り」を記録していくようにします。
集計や入力を簡単にするやり方は今後の記事で紹介していきます。次回はとりあえずこの「左」「右」に入力する「科目」の一覧表を作っていきます。
列名に使われている用語について
ちなみに“ふく式家計簿”ではわかりやすさ第一なので、左、右、内容、記録帳などのかんたんな言葉を使っています。これらはそれぞれ簿記の世界では、借方(かりかた)、貸方(かしかた)、摘要(てきよう)、仕訳帳(しわけちょう)と言います。でも、家計簿にとってはただややこしいだけでメリットがないので、“ふく式家計簿”ではこれらの呼び方は使いません。